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10-43ホーフ・カイザーリーン(その1)
ラインハルト「・・・・・・・・フ・フロイライン。」
ヒルダ「はい。陛下。」
ラ「帰らないでいて欲しい。」
ヒ「!」
ラ「今夜は一人でいることに、耐えられそうにないのだ。
頼む。余を独りにしないでくれ。」
ヒ「はい。陛下。仰せに従います。」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ラ「ここがこうだから、こうして・・・・・・・・!
どうだ?フロイライン。」
ヒルダ「キャハハハ!くすぐっとうございます。陛下。」
ラ「ではこれでは?」
ヒ「何となく気持ちのよいような。」
ラ「よし。まず第一関門は突破だな!
次に参るぞ!」
ヒ「痛い!」
ラ「初めての時は、痛いものだと本にあった。」
ヒ「はい。でも何かが違っているような気が・・・・・・・・
恐れ入りますが、もう一度やり直していただけますか?陛下。」
ラ「今度は、どうか?」
ヒ「痛いことに変わりはございませんが、先ほどとは感じが異なります。」
ラ「ウム。余も先ほどとは違うのが解る。
おそらくこれでいいのであろう。」
・・・・・・・・
ヒ「お父様、ただいま戻りました。」
マリーンドルフ伯「おう、徹夜とはご苦労であったな。でも、今はそんなに忙しかったか?」
ヒ「本日はお休みを頂戴いたしておりますので、シャワーでも浴びて、
ゆっくりと休ませていただきます。」
マ「そうしなさい。でも何をそのように慌てているのだ?
顔色も全体は赤いようで、目の周りだけ隈ができているじゃないか?
なぁ、おい。ヒルダ?」
ハンス「旦那様。あまり詮索してはお嬢様がかわいそうですよ。」
マ「?」
ハ「おそらくお嬢様は、大人におなりですよ。」
マ「なに?で、相手は・・・・・・・・まさか!」
ハ「おそらくは。」
マ「そうであっても不思議はあるまいな。
ところであの二人、うまくできたのであろうか?」
ハ「お嬢様のお顔の色が雄弁に物語っておりますよ。」
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