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10-50ミュラー提督筆おろし大作戦 完結編 その2
(廊下にて)
オーベルシュタイン「・・・・・・・・例の情報をつかんだか。
大方バイエルラインあたりであろう。
今度こそ頑張ってこられよ。ミュラー提督。
しかし、今回は賭にはならんな。」
ミュラー「あいつの目は千里眼か?
ワーレン提督の義手といい、我が帝国のサイボーグ技術とは・・・・・・・・!
ところで、ルッツ提督。賭がどうこうとは、一体何ごとだ?」
ルッツ「卿はそのようなことを考える必要は無いぞ。
まず、今日こそ戦果を上げることだけを考えられよ。」
・・・・・・・・
娼館女将「まぁ、提督。すっかりご無沙汰ですわね。
てっきりどこかで戦死されたかと思ってましたわ。」
ル「相変わらず口が悪いな。そのような縁起でもないことを。」
女将「あら?こちらは初めてね!」
ミュ「い、い、い、いやぁ!さすがは女将殿。
見抜かれてしまいましたか。これは恐れ入りました!」
ル「おい。そういう意味ではなくて初めて来た客だと言うことだ。
でも、まぁよいか。と言うわけで、よろしく頼む。」
女将「ホホホホホ!面白い閣下ね!そういうことでしたら・・・・・・・・
どのような娘がお好みですの?閣下は?」
ミュ「髪は金髪。背は高め。痩せすぎず太すぎず。少し年上の癒し系。」
ル「おい!ミュラー!不敬に・・・・・・・・いや。止めておこう。」
女将「でしたらちょうどよい娘が空いていますわ。
アンナ、アンナ!」
ミュ「ウ~~ン!名前も気に入った!」
女将「こちらの閣下は初めてだそうよ。よろしく頼んだわね。」
ア「では、参りましょうか?閣下。」
ミュ「閣下は止めてくれ。何となく気恥ずかしい。ナイトハルトと呼び捨てにしてくれ。」
ア「わかりましたわ。ナイトハルト。」
ル「事が済んだら、向かいに居酒屋がある。そこで落ち合おう。武運を祈る!」
女将「提督は今日は?」
ル「エヴァか、ヒルダは空いているか?」
ル「お~い!ミュラー。こっちだ。」
ミュ「早いではないか。」
ル「これが普通だ。卿は初めてと言うことで、延長サービスしてくれたのだろう。
で、どうだった?」
ミュ「あのような世界を知らなかったとは、人生半分損してきたみたいな気がする。」
ル「して、戦果は?」
ミュ「特上だ。こちらは初めて故、特に意識したつもりはないのだが、『抜かずの3発』という、
幻の技を使ったらしい。」
ル「抜かずの3発?卿はそれをやったというのか?」
ミュ「どうやらな。後もう2連射ぐらいは出来たと思うが、それより前にアンナが撃沈してしまってな。」
ル「さすがの粘り腰だ。鉄壁の名に恥じぬな。今一度改めて、鉄壁ミュラーと呼ばせてもらおう!」
・・・・・・・・
こうしてミュラー提督の筆おろし大作戦は、大戦果のうちに終了した。
一時期、崩れかけた「鉄壁」の二つ名も、諸提督の敬意の元に復活した。
その後、この娼館へ入り浸ることとなったかどうかは、歴史には記されていない。
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