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10-32双璧相撃つ(その2)
ベルゲングリューン「総督閣下。先ほどの歌は何の意味があるのですか?」
ロイエンタール「ミッターマイヤー攻略のおまじないのようなものだ。」
ベ「??????」
ロ「もうだいぶ前のことになるが、奴から聞いたことがある。
知っての通り、奴は平民出身だ。
士官学校時代、あの歌で随分といじめられたそうな。
当時は今のローエングラム朝と違って、平民が貴族に口答えするなど、
もってのほかだった。
卿にも憶えがあろう。それがトラウマとなり、あの歌を聴くと、平常心を失い激昂する。」
ベ「なるほど。しかしなぜ今そんなことを?」
ロ「卿は五分と五分の兵力を持った、奴に確実に勝てる戦術があるか?」
ベ「なるほど。ミッターマイヤー元帥の平常心を奪うことによって、五分以上の条件に
持ち込もうというわけですな。
わかりました。
全艦艇に告げる。
オープンチャネルによって、全艦・全将兵我に続いて唱和せよ。
ミッチャンみちみち、う○こた~れて~
紙~~が無いから、手~~で拭いて~~
もったいな~いか~ら、食~べちゃった」
ミ「おのれ。ロイエンタールめ。そう好き勝手はさせないぞ。
バイエルライン、貴官の艦隊はどうだ?」
バ「どうだと申されましても・・・・・・・・ププププププ。」
ゲラゲラ・・・・・・・・ケタケタ・・・・・・・・ブホホホホ・・・・・・・・。
バ「艦隊全体が、笑いの発作を堪え切れておりません。・・・・・・・・ププププププ」
ミ「ビューロー、ビューロー・・・・・・・・」
ビュ「ガハハハハハ」
ミ「もうよい。
いっそ、アイゼナッハが我が麾下におれば・・・・・・・・。」
ミ「誰か、ロイエンタールを激昂させる歌か言葉は、思い浮かばんのか?」
士官A「ローンドーン橋が~墜ち~る墜ち~る」
ミ「なんだそれは?」
士官A「墜ちるという言葉は、縁起が悪いかと・・・・・・・・」
ミ「ロイエンタール自身を激昂させなくては、何の意味もあるいまい!」
士官B「ロイエンタール・・・・・・・・ロ・・・・・・・・ロ・・・・・・・・ロバ!」
士官C「バ・・・・・・・・バ・・・・・・・・バケツ!」
士官D「ツ・・・・・・・・ツ・・・・・・・・ツンデレ!」
ミ「おい、そこ。なにしりとりをやっているのだ!」
ビュ「元帥閣下。」
ミ「なんだ?」
ビュ「なにもロイエンタール元帥を激昂させることに、固執する必要性はないのではありませんか?」
ミ「どうしてだ?」
ビュ「戦略的に見た場合、失礼ながら要は閣下の判断力を鈍らせること。
その一点に尽きるわけです。」
ミ「確かに。俺としたことがまんまとロイエンタールの戦術にはまってしまったという訳か。」
ビュ「副次的な効果として、笑いによって我が軍の士気というか、緊張感を奪われてしまいました。」
ミ「そこまで笑うかむかっ」
ビュ「どうかご冷静に。閣下。
だったら逆に、ロイエンタール軍からこちらへ帰順させれば、数的優位を確保できます。
ロイエンタール元帥ほどの名将であれば、その意味は即座に理解できるでしょう。」
ミ「帰順を呼びかけるはよいとしても、今や悔しいがあそこまで結束した軍が個別に
かつ積極的に帰順などすると思うか?」
ビュ「恩賞を与えるとか?」
ミ「反乱軍に恩賞など・・・・・・・・。」
ビュ「確かにそうですなぁ。」
バ「恩賞ではなくて、景品であれば、後々の影響もほとんどありませんし。」
ミ「卿に何か妙案でも?」
バ「まぁ、ここは元帥閣下の身銭を切ってもらわんとならんでしょうし。
ある意味、覚悟が必要と思いますが・・・・・・・・。」
ミ「確かに、。陛下や帝国がここをどうするかではないからな。
身銭はよいとしても、覚悟とは?」
・・・・・・・・
ユリアン「その後ハイネセンの様子はどうですか?」
通信兵A 「はい。ノイエ・ラント総督のロイエンタール元帥が、帝国を裏切って挙兵したようです。
それに対して、帝国は疾風ウォルフ、ことミッターマイヤー元帥の艦隊を持って、
討伐の任に当てたそうです。
ユ「それでは、ロイエンタール元帥と呼応して、ノイエ・ラント、ハイネセンの奪還も
考えられるのでは?」
アッテンボロー「ヤン元帥風に言えば、思いっきり無理な仮定だね。
ハイネセンの奪還ぐらいは、確かにどうとでもなるかもしれない。
だけど、敵さんはウルバシーに前線基地を持っている。
ハイネセンの敵と合わせれば、我が方の優に3倍を超すさ、とね。
それよりも、バグダッシュから面白い情報が入っているよ。
その帝国内戦の実情という奴さ!」
通信機「ガガガ・・・・・ミッチャ・・・・・・・・~れて~
紙~~が無いか・・・・・・・・いて~~
もっドミッチャンみちみち、う○こた~れて~
紙~~が無いから、手~~で拭いて~~
もったいな~い・ムードミッチャンみちみち、う○こた~れて~
紙~~が無いから、手~~で拭いて~~
もった・・・・・・・・ったった
ユ「ノイズを消してもらえませんか?」
ミッチャンみちみち、う○こた~れて~
紙~~が無いから、手~~で拭いて~~
もったいな~いか~ら、食~べちゃった
ユ「何ですか?これは一体?」
ア「ユリアン。回廊の戦いを憶えているかい?」
ユ「あっ。提督とポプラン中佐とで、ビッテンフェルト提督と、ファーレンハイト提督とを分断して、
結局ファーレンハイト提督倒したときですね。
もちろん憶えていますよ。」
ア「あのとき、俺たちはなにをした?」
ユ「あっ!なるほど。でも、あのロイエンタール元帥が提督や中佐よりも下品だったって言うのは、
驚きですね!」
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