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10-31双璧相撃つ(その1)
ミッターマイヤー「今からでも遅くはない。
艦隊を引き上げ、陛下への謝罪と、改めて恭順の意を示せ。
俺も出来る限りのことは何でもしよう。」
ロイエンタール「もうなにもかも遅いのだよ。ミッターマイヤー。」
ミ「どうせ、あのオーベルシュタインあたりの策謀に乗せられただけであろう。」
ロ「俺とて、それほど愚かではないぞ。ミッターマイヤー。」
ミ「では、なぜ・・・・・・・・」
ロ「一度でいいから、卿か陛下と砲火を交えてみたかった。
ただそれだけのことだ。」
ミ「・・・・・・・・」
ロ「手加減は無用だ。もう切るぞ。」
ミ「待て。ロイエンタール!」
通信兵「回線が切られました。」
ミ「ロイエンタールの大馬鹿野郎!」
・・・・・・・
通信兵「またロイエンタール軍からの通信です。
今度は音声のみを一方的に送ってきております。」
ミ「よし、とりあえず出せ。」
ロ「ミッチャンみちみち、う○こた~れて~
紙~~が無いから、手~~で拭いて~~
もったいな~いか~ら、食~べちゃった」
ミ「ロイエンタールの糞野郎むかっ」
ラインハルト「ビューロー提督。
戦局はどうなっておる。」
ビューロー「戦局自体は膠着しておりますが、若干我が軍が不利な状況です。」
ラ「迂遠な言い方は止めよ。
艦艇の損耗率は?」
ビュ「艦艇、兵員ともに両者とも全く無傷であります。」
ラ「ならば単に睨み合いの状況が続いているだけだと言うことか?
だとしたら、なぜミッターマイヤー側が不利だというのか?
布陣の問題か?
・・・・・・・・確かに、ロイエンタールは余の幕僚総監を務めさせたこともある、戦争巧者だ。
とはいえ、ミッターマイヤーとて、その用兵では互角以上であろうに・・・・・・・・」
ビュ「いえ・・・・・・・・それが、そういう問題でもなく・・・・・・・・。」
ラ「では何だと申すか。
卿らしくもない。」
ビュ「何とも、ご説明することを憚られるような戦況でして・・・・・・・・
とにかく、今しばらくお待ちください。陛下。
ご説明できるような動きがございましたら、必ずやすぐにご報告申し上げます。」
・・・・・・・・
ビュ「なぁ、バイエルライン提督よ。
卿ならどのようにご報告申し上げる?」
バ「このような戦況を陛下にご報告することが出来るものがいるとしたら、
よほどの愚か者か、それとも無ければ・・・・・・・・」
ビュ「プッ!クククク!よほどの変人でしょうな。」
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