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10-29新造艦
ミッターマイヤー「卿はこの度ミュラー提督に下賜された新造戦艦をどう思う?」
ロイエンタール「パーツィバル、か?
あの形状からして、中長距離の防御力は高そうだが。
近接戦闘ましてや混戦状況では、あの表
面積の大きさが、致命傷になりかねん。
敵からフルボッコされるのがオチだろう。」
ミ「でも、我々の旗艦も就航して長いからなぁ。
同型艦でもあるし、やはりそろそろ時代遅れの感は否めんぞ。」
ロ「無理を承知で言うならば、あのキルヒアイスの旗艦であったヴァルバロッサがいいなぁ。
名前こそ無粋ではあるが、そんなものは変えてしまえばよい。」
ミ「今は、キルヒアイス元帥記念館に係留されているあれか。
確かにあの艦はブリュンヒルト以上の帝国最強艦ではあったな。
もし下賜されたとして、新しい艦名はもちろん、『イゾルデ』であろうな。」
ロ「なぜ解る?」
ミ「伊達に長いつきあいでもないしな。
何のひねりもなく、素直に考えれば解ることだ。
卿にはジョークとかシャレとかは似合わんからな。」
ロ「卿の方こそどうなのだ?」
ミ「俺だって、最新鋭艦はほしいさ。
でも、現状の艦の改修でも構わんさ。
ただし、出力と火力を大幅にアップしてくれさえすればな。」
ロ「して、艦名は?
まさか『人狼Ⅱ』などと、無粋な名前にはしないだろうな?」
ミ「おいおい。この俺がそんな無粋な名前をつけると本気で思ってはいないだろうな。」
ロ「もちろんだ。
ただ、機知に富む卿がどのような名をつけるかは、興味があってな。」
ミ「そうこなくてはな。次の艦名はもちろん考えている。
『正直じいさん号(オールド・オネストマン)』さ。」
ロ「なるほど、人を食った名前というわけでは、人狼を継承しているわけだ。
ただし、そうなるとバイエルラインか、ビューローあたりの旗艦には
『ポチ』と名付けねばなぁ。」
ミ「なんだ!卿にもジョークの才能があるではないか!」
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