10-24親友

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10-24親友



ミッターマイヤー「卿は知っているか?あの、オーベルシュタインの親友の話を。」

ロイエンタール「イヤッ!あの、オーベルシュタインに親友などとは、物好きもいるものだ。」

ミ「それがな、ある日深夜家へ帰る途中、見飽きた光る2つの眼を見つけて・・・・・・・・」

・・・・・・・・

ミ「これは軍務尚書閣下。このような夜更けにどちらへ?」

オーベルシュタイン「所用にて出かけるところ。閣下こそどちらへ?お屋敷は反対側では?」

ミ「さすがに軍務尚書閣下。よくご存じで。盗聴器でも仕掛けに我が家へおいでにでも?」

オ「そのような無粋な真似はせぬ。非常時に備え、主立った上級将官の家ぐらい・・・・・・・・」

ミ「そのように無気にならんでもよかろう。ほんの軽口だ。では、よい夜を。」

オ「卿もな!」

・・・・・・・・

(肉屋にて)

ミ「これは奇遇ですなぁ。このような場所でまたお会いするとは。」

肉屋「いらっしゃいませ。閣下。いつものでよろしゅうございましょうか。」

オ「ウム。頼む。」

肉「こちらの閣下のご注文の後になりますので、しばしお待ちを。」

ミ「ほう!軍務尚書閣下は、ご常連でいらっしゃるか。」

オ「意外か?」

ミ「我々平民とは違い、軍務尚書閣下は貴族ですからなぁ。
  執事や、料理人などおられましょうに。」

オ「もちろん。
  しかし、我が友の食事は、館にいる限りは私が用意する。」

ミ「我が友・・・・・・・・?」

オ「ダルマチアンの老犬だ。
  これが煮込んだ鶏のささみしか食べなくてな。
  毎晩こうして、買いに来ている。」

ミ「親友が、イヌとは・・・・・・・・!」

オ「イヌはよい。嘘をついたり、裏切ったりなど、決してせぬからな。」

ミ「さすがにイヌには詳しいな。軍務尚書閣下は。」

肉「ヘイ。最初の閣下。お待たせをいたしました。」

オ「卿こそ、帰りしなにわざわざ?」

ミ「先ほど、女房から車に電話があってな。」

オ「卿の奥方思いは、有名だからな!
  では、今度こそ、よい夜を!」

ミ「あぁ。卿こそ!」

・・・・・・・・

ミ「・・・・・・・・と。まぁこういった次第だ。」

ロ「フム。なかなか面白い話だな。が、卿はあのバイエルラインに感化されておらぬか?」

ミ「痛いところを突くなぁ。しかし、奴みたいにところ構わずしゃべったりはせぬぞ。」

・・・・・・・・

後日、将官たちの雑談の席上、ビッテンフェルトの口よりこの話題が知れ渡ることとなる。
むろん、その間にはバイエルラインという媒体を介していたのは言うのは言うまでもないことである。



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