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10-22魔術師還る(復活)
ビュコック「おぉ、ヤン元帥!こんなに早く!」ヤン「申し訳ありません。閣下。」
ビュ「いやいや。気にすることもあるまいて。
貴官のところの、あの大男、何と言ったかのぉ?」
ヤ「マシュンゴですか?」
ビュ「そうそう、そのマシュンゴとかがいつも言っておったろう。
人は運命には逆らえませんから、とか何とか。
これが貴官の運命だったと言うだけじゃよ!」
グリーンヒル大将「マァ、私としてはもっと長生きしてもらい、孫の顔の一つも見たかったがな!」
ヤ「お義父さん。」
グ「おぉ!この私をそのように呼んでくれるのかね!」
ビュ「まぁ、その件に関しては、わしにも責任の一端はあるでのぅ。」
グ「こうなったら、ヤンを何としてでも現世へ!」
ビュ「わしも同感じゃが・・・・・・・・」
ヤ「えっ?現世へ戻れるのですか?」
グ「確実なわけではないが。」
ビュ「シャフトなる帝国の技術将官がおっての。」
グ「現世への転送装置なるものを作ったと言うことだ。」
ビュ「しかしのぅ、どの時空へ転送されるかは運次第ということじゃ。」
グ「それでも試してみるかね?」
ヤ「万に一つでも望みがあれば!」
・・・・・・・・
シャフト元技術総監「これが転送装置にございます。」
ビュ「なにやら怪しげではあるのぅ。」
シャ「ここの限られた資材であれば・・・・・・・・」
ビュ「それはそうじゃの!
で、ヤン元帥。本気でこれを使うかね?」
ヤ「はい!」
シャ「では、これをお持ちください、閣下!」
ヤ「これは?」
シャ「万一思惑外の時空へ飛ばされた場合に、このボタンをお押しください。
3回まででしたら、別の時空へ転送されます。」
ヤ「ありがとう。3回以内にあそこへ帰ればいいんだな!」
シャ「はい。左様めにございます。では、ご武運を!」
ビュ「何としても戻れよ!」
グ「孫の顔を今度こそは!」
ビュィ~~~~~~~ン
森雪「古代君。古代君しっかりして。」
古代(ヤン)「あぁ、雪。俺はどうしていたのだ?」
雪「突然に、昏倒して・・・・・・・・」
沖田「古代。大丈夫か?」
古(ヤ)「はい。大丈夫です。」
沖「では、波動砲発射準備!」
古(ヤ)「波動砲。エネルギー充填率120%。
対閃光防御!
波動砲、発射!」
ヤン(古代)「同じような艦隊戦をやってはいるものの、ここはどこだ?」
雪「古代君。何しているの?」
ヤ(古)「イヤちょっとね。装備と編成の確認を。」
(ってなんだ、この艦は単独行動しているだと?それにこの装備は一体!
上甲板部分は、重厚すぎるほどの装備。しかし、艦底部は機銃が数門だと?
これでは全天包囲されたら、一巻の終わりではないか。
敵さんの機関の性能がこちらより圧倒的に低いなら、まだ逃げようもあるが。
それにそもそもこの作戦の目的。こんなのは私が知る限り、人類史上にないぞ。
外宇宙への遠征など。それにこの波動エネルギーなんて。
完全にオーバーテクノロジーだ。
と言うことはだ、ここは私の居た世界とは完全に別世界だろう。
いずれにしても、こんな危なっかしい艦と心中などゴメンだ!
さっさと1回目のボタンを押すとしよう)
ポチットな!
ビュィ~~~~~ン!
ヤ「ここは何となく見覚えがあるぞ!
そうだ!あのクソオヤジの艦だ!
ん?目の前に壺。手には雑巾。
そうか!私は10歳くらい?もう少し上か?
とにかく元の世界の私に生まれ変わったんだ!
これならうまくすれば、歴史の研究に没頭できる人生を歩めるかもしれない!」
・・・・・・・・
ラインハルト「夢・・・・・・・・見果てたり・・・・・・・・」
アンネローゼ「ラインハルト?ラインハルトったら!もう!しょうがない子ねぇ!
早く起きないと、また遅刻しますよ。
そろそろお隣のジークがお迎えに来ますよ!」
ラ「姉上?ここは?余はどうしたというのだ?」
ア「何を寝ぼけているんです?ラインハルトったら!
ここは私たちのお家、そしてあなたの寝室。」
ラ「いや、確かに憶えている。でも・・・・・・・・」
ア「寝坊助陛下。早くお支度なさい!」
キルヒアイス「ラインハルト~~~!」
ア「ごめんなさい。ジーク。寝坊助陛下は今お目覚めよ!
先に行っていてね!」
キ「ハ~~~イ!おネェ様!ラインハルト~~先に行ってるよ!」
ラ「確かに、余の家だ。ただし、幼年学校へ入る以前の。
この後にすべては始まったのだ。
ん?もう一度やり直す機会が与えられたというのか?
ならばよかろう。今度こそ姉上もキルヒアイスも皆守って見せよう。
すべてが同じようには行かぬであろうが、大体の想像は出来るだろう。
今度こそ・・・・・・・・!」
そして、銀河の歴史がもう一度、新たな一ページを刻むこととなった。
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