新着記事一覧
10-05 ハイネセン動乱 第1章 ヤン家の食卓(その1)
ヤン「なぁ、フレデリカ。あれは何だ?」
フレデリカ「何だ、ってあなた、変なものでもお食べになられて?
マシュンゴ准尉ですわ。」
ヤ「結婚してこの方、挟む物以外は変なものしか食べてないような気がするんだけど(ボソ)」
マシュンゴ「人は運命には逆らえませんから。」
(ヤンの耳元で)
・・・・・・・・
フ「さぁ、元帥。ごはんですよ!」
ネコ(元帥)「フン!」
ヤ「見たかユリアン。あれがネコまたぎというものだ。」
ユリアン「子供の頃から、ず~っと一緒にいますけど、初めて見ましたよ。」
ヤ「今日の夕食は、相当やばいらしぃ。逃げるぞ!」
ユ「はい!閣下!」
ヤ「済まんが、急に調べ物を思い出した。ちょっと図書館に行ってくるよ!」
ユ「閣下!僕もお供いたします。」
フ「もうすぐ夕飯ですから、早く帰ってきてくださいね!」
ヤ「さて、ユリアン。なにを食べたい?」
ユ「久しぶりに3月ウサギ亭なんていかがです?」
ネ「もしもし、旦那方。
秘技まで披露して、危機を知らせてあげたんですから。
お土産期待していいんでしょうな!
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤ「ごめん。フレデリカ。」
フ「どうせ私には、料理の才能なんて無いんですよ。
ネコも食べないなんて・・・・・・・・ウッ・ウッ・ウッ」
ヤ「何とか、機嫌を直しておくれよ。
そうだ君の挟む物。あれは絶品だよ」
フ「毎日挟む物ばかりでいいとおっしゃるのですか?」
ヤ「もちろんさ。
ほかのものを食わされると思えば、何だって・・・・・・・・」
フ「あなた」
ヤ「いや、あの、だから・・・・・・・・
とにかく、謝るから。ゴメン。
それに夫婦げんかは犬も食わないとも言うし。」
ユ「閣下!座布団一枚!」
ヤ・フ「ユリアン!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤ「君の挟む物は、確かに絶品だけど・・・・・・・・
こうも毎日では、身が持たないよ・・・・・・・・」
フ「あら、あなた、毎日挟む物でもいいとおっしゃったではありませんか?」
ヤ「あれは食事のことで・・・・・・・・」
(翌朝)
ユ「おはようございます!閣下、フレデリカさん!」
フ「あらっ。おはようユリアン(るんるんるんるん)」
ヤ「あぁ。おはようユリアン(げっそり)」
・・・・・・・・
ユ「・・・・・・・・と、あれ以来毎日こんな感じで。」
ポプラン「まぁ、それは大人の事情というわけだな。
だから、早いうちにこのポプラン様がだなぁ・・・・・・・・」
キャゼルヌ「おいおい、またユリアンにおかしなことを・・・・・・・・」
ポ「誤解してもらっては困りますよ。
俺は悩める青少年の相談に乗ってあげているだけなんですから。」
キ「まぁそういうことにしておくか。しかしこのままだと艦隊への影響も心配だ。
早めに何か手をうたねばな。」
・・・・・・・・・・・・・・・・
キ「・・・・・・・・と、まぁこういった次第なんだ。
このままだと艦隊全体の士気に与える影響も、無視は出来ん。
なぁ、何かいい考えは無いかね。」
オルタンス「まぁ、羨ましぃ」
キ「って、おいまさか我が家も・・・・・・・・ナンテ言い出すんじゃ。」
オ「あら?あなたは私の挟む物はお嫌い?」
キ「き・き・嫌いなはずは無かろう。
でなければ、我が家の宝物がいるはず無いだろうに。
ただ、我が家にはフライングボールのチームを作る気はない、と言うだけだ。」
オ「いやですわ!あなたったら。
でも、私がフレデリカさんぐらいの年でしたら、そういうこともあったかもしれませんけどね。」
キ「おぃ!あまり驚かさんでくれ。」
その2へ続く
スポンサードリンク